「ない(無い)」という言葉には
不在・未達成、否定や禁止や打ち消し、ときには相手への確認など
語尾などにつくことでいろいろな意味合いになる言葉ですよね。
人は「ある」ものより「ない」ものに
「手に入れたもの」より「手の届かないもの」に
「肯定」より「否定」に関心があるのでしょうか?
では何が「ない」のかを曲を聴きながらチェックしてみましょう。
「もう野ウサギじゃない」 伊藤つかさ
「もう野ウサギじゃない」
作詞:山川啓介/作曲:後藤次利/編曲:井上鑑
1984年発売・伊藤つかさの5枚目のアルバム「クレッシェンド」に収録。
「もう野ウサギじゃない」と言っているので、彼女が以前は野ウサギだったことがわかります。
悪い魔女に魔法をかけられて、動物に変えさせられてしまった少女の悲運なストーリーというわけではまったくなく
去年出会った避暑地の小さなホテルで働く彼に、今年は強い恋心を持って再び会いに行く決意の歌です。
また
- 森のペンション
- テニス
- 教会
など80年代に流行った観光地、清里・軽井沢あたりをおもわせる歌詞が散りばめられています。
後半はまだカップルにもなっていない彼との将来の姿を妄想するなど、小坂明子の『あなた』ぽい展開もあり
たしかにこれはもう野ウサギというよりは
獲物を追いつめて狩りをするコヨーテのような心境に、彼女が変化していることがうかがえます。
ということで「野ウサギじゃない度」は
です。
伊藤つかさと「笑っていいとも」
2014年に終了したフジテレビお昼の帯番組「森田一義アワー 笑っていいとも!」
この番組の名物看板コーナーといえば
毎回ゲストが親しい人に、次の番組出演を直接電話交渉する「テレフォンショッキング」ですよね。
これは元々司会のタモリが伊藤つかさのファンで
友達の友達を紹介し続けていったら、いつか伊藤つかさに会えるかもしれないということから始まったコーナーでした。
1980年「3年B組金八先生(第2シーズン)」の生徒・赤上近子役で話題となり
1981年「少女人形」で歌手デビューした伊藤つかさが存在しなければ、
国民的長寿番組と呼ばれた「笑っていいとも!」も短命に終わっていたかもしれません。