先日は伊藤つかさの楽曲「もう野ウサギじゃない」という
何かが「ない」曲を紹介しましたが、
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伊藤つかさ『もう野ウサギじゃない』〜何かが【ない】曲〜
「ない(無い)」という言葉には 不在・未達成、否定や禁止や打ち消し、ときには相手への確認など 語尾などにつくことでいろいろな意味合いになる言葉ですよね。 人は ...
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まだまだないことをリスナーに訴えかけてくる曲がたくさんあります。
では今回もなにがないのかさっそく聴いてみましょう。
「ロマンチックがもの足りない」 岡本舞子
「ロマンチックがもの足りない」
作詞:阿久悠/作曲:山川恵津子/編曲:山川恵津子
1985年発売・岡本舞子のファーストアルバム「ハートの扉」に収録。
具体的なことはよくわからないのですが
どうやら彼のほうがはっきりしないようで
誕生日でまた1つ大人になった彼女は、そんな彼に業を煮やしているようです。
「もっと激しく乱暴に」などかなり積極的な表現も飛び出します。
さらにはこの彼女、ロマンチック不足の影響なのか
ときおり
言葉も夢うつつで
「私であって私でない」などと
自分を見失うような混沌とした状態にになっていて、
ロマンチックが全然足りないわけではなく、もの足りないだけなので、もう少しなんですよね。
ですので彼にはこんな曲を聴いて、ロマンチック不足を解消してもらいたいところです。
こんな曲というのは
ドラゴンボールED曲「ロマンティックあげるよ」
ないのならば、もらえばいいのですよね。
あげるといっているので素直にもらいましょう。
しかしこの曲の歌詞には
ロマンティックをもらうには
ホントの勇気とホントの涙を見せないと
くれないそうですから
もう一つロマンティックといえばこの曲
C-C-B「Romanticが止まらない」
何かが「ない」曲の代表格ともいえる一曲。
もの足りないどころか
止まらないって言っているので
かなりロマンティックがあふれかえっているもようです。
しかし歌を聴いてみると
なんと今度は
「誰かRomanticを止めて」
「胸が苦しくなる、息が燃えるよう」とリスナーに訴えかけています。
ロマンチックは少くないと→もの足りず
多すぎると→苦しくなる
なんともやっかいなものだということがわかりました
また意味は同じでも表記の違いですが
「ロマンチック」と「ロマンティック」さらには「Romantic」では受ける印象も変わってくるところも面白いですね。
「プラスチック」と「プラスティック」そして「Plastics」のような感じでしょうか。
「プラッチック」はさすがに違いますか。
私は
「このカップラーメン、スープのコクがちょっともの足りないな〜」
とか
「このカップ焼きそば、麺の歯ごたえが少しもの足りないな〜」
などとよく独り言を言うときに使うのですが
ロマンチックがまったく足りていない生活を、これを機に見直したいとおもいます。
というわけで「ロマンチックがもの足りない度」は
です。
埋もれた才能 岡本舞子の歌唱力
岡本舞子さんは、1985年に歌手デビュー(子役時代あり)
85年といえば、斉藤由貴・中山美穂・南野陽子・おニャン子クラブ・本田美奈子・浅香唯などなど
さらには正統派アイドルとしては売れませんでしたが
その後バラエティ等で活躍する森口博子、井森美幸も85年組です。
そんな盛り上がった年に弱冠14歳
シングル曲「愛って林檎ですか」で正式にデビュー。
※前年の84年にアニメ『魔法の妖精ペルシャ』OP &ED曲
「見知らぬ国のトリッパー」「ラブリードリーム」を実際はリリースしているのですが、プレデビュー扱いとなっています。
ファーストアルバム『ハートの扉』はアップテンポからミドルテンポ、バラードまで歌いこなし
アルバム全曲、作曲・編曲を山川恵津子が担当しました。
80年代アイドルが発表したアルバムの中でも
クオリティの高い作品として、今でも一部のファンに人気があります。
しかしライバルが多かったのでしょうか
活動の歯車がうまく噛み合わなかったのでしょうか
86年のセカンドアルバム『ファッシネイション』
主演映画の『舞妓物語』主題歌シングルを発売するもヒットにはいたらず
芸能界から姿を消してしまいましたが、その歌声は永遠に聴かれ続けるでしょう。